現在の有線

無線通信が当たり前になった現在でも、有線ケーブルは消えていない。
むしろ、重要な場所では以前よりも必要性が高まっている。

Wi-Fiは便利だ。
スマートフォンやタブレット、ノートパソコンを自由に持ち運びながら使える。
配線も少なくなり、見た目もすっきりする。

しかし、無線には弱点がある。
電波は壁や床、金属、機械、人の多さによって大きく影響を受ける。
特に鉄筋コンクリートの建物では、部屋を一つ隔てるだけで通信が不安定になることもある。

病院や施設のように、部屋が多く、壁が厚く、重要な機器が多い建物では、無線だけに頼るのは難しい。
電子カルテ、NAS、プリンター、受付端末、会計端末、防犯カメラ、Wi-Fiアクセスポイントなどは、安定した通信が求められる。

そのため、現在でも天井裏や壁の中にLANケーブルを通し、必要な場所まで有線で接続する方法が使われている。

また、近年はWi-Fi自体が高速化しているため、そのアクセスポイントまでの接続にも高速で安定した有線回線が必要になる。
つまり、無線が進化すればするほど、その土台となる有線も重要になる。

現在のネットワークは、無線か有線かの二択ではない。
移動する端末は無線で、固定して使う機器や基幹部分は有線でつなぐ。
この使い分けが現実的であり、最も安定している。

有線は古い技術ではない。
見えない場所で通信を支える、今も必要な基盤である。